奈良県の吉野地方で行われている節分の習慣、「鬼は内、福は内」という言葉には、深い意味が込められています。通常、節分の際に行われる「鬼は外、福は内」は、外から来る邪悪なものを追い払うという感じですよね。しかし、吉野地方では「鬼は内、福は内」と言いながら豆を撒くのです。この発想の違いが示すのは、単に外の悪を追い払うのではなく、自分自身の中にある「鬼」、つまり内面的な悪や悪しき思いに対しても向き合うという、より深い考え方ではないでしょうか。
ただ単に鬼を悪者として追い払うのではなく、鬼を招く、鬼を知ることで内面的な清浄を目指すという深い精神性を反映しています。外界の邪気を追い払うことも大切ですが、自分の内面を清めることも大切であり、そのことが心の平穏を取り戻す。
鬼はうち福は内
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