京都の神社仏閣を巡る

宝泉院 実光院 京都大原エリアその4

勝林院のすぐ隣に宝泉院はあります。

勝林院住職の坊として平安末期頃からの歴史をもつ。
建物は江戸初期頃の再建

額縁庭園は有名で、柱と柱の空間を額にみたてて
景色を眺める。

その位置よりちょっと前に進んだところに赤じゅうたんが
敷いてあり、そちらで御抹茶をいただきます。

目の前には大きな松の木が立っています。
ゴヨウマツといい、高さは11メートルあります。
枝張りが南北11.5メートル、東西14メートル

立派な幹を眺めながら抹茶をいただくのですが、
何だか胃が重たい・・・
「抹茶でこんなに胃が重たくなるか?」
と思って上を見上げるとなんと、、、

血天井が!!

道理でどことなく落ち着かないし、
胃が重たくなるわけです。

血天井とは伏見城での攻防戦において、
徳川家康の家臣で本丸にいた鳥居元忠ら家臣達
約350名余りが自刃、討死するなど壮絶な
最期を迎えた。

この戦は相手方の兵が40000に対して元忠1800
完全に捨石であった。

そのような壮絶な負け戦でも強烈に奮闘した
彼らを供養するために、血に染まった
板を寺院の天井の板に再利用したものである。

足で踏みつけられる床板ではなく、天井に
することで敬意を表している。

血天井はここ左京区大原の宝泉院以外では
北区鷹峯の源光庵
東山の養源院
北区西加茂の正伝寺、、
宇治市の興聖寺
八幡市の神應寺

にて見られる。
中でも養源院は徳川家の菩提寺であるため、
よりすごいものが感じられそうです。

外から見たゴヨウマツ

忠義を尽くして散って行った侍達のことを
思う寺院でした。

続いてはお隣の実行院へと参ります。
こちらも勝林院の僧房のひとつです。

本尊 地蔵菩薩坐像
脇侍 不動明王像
    毘沙門天像

客殿は1920年に建てられる。
客殿南側に広がる庭園は江戸時代後期に作られた
池泉観賞式で、名前は「契心園」という。

西側には回遊式庭園である「旧理覚院庭園」が広がる。
こちらは歩いて見て回ることができる。

さて、こちら実光院でも先程との違いを試すべく御抹茶をいただくことに。
すると、全く胃に違和感が無く、重苦しい感じもありませんでした。
きれいな景色を眺めながら、美味しく、落ち着いていただけました。

「血天井の怨念恐ろしや」

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